電子的ヒトリゴト

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Xジェンダーという性自認/『Xジェンダーって何?日本における多様な性のあり方』

 

Xジェンダーって何?―日本における多様な性のあり方

Xジェンダーって何?―日本における多様な性のあり方

 

  Xジェンダーを知っているだろうか。近年,メディアなどを通してLGBTというワードが多く使用されている。しかしながら,そのメインは,LGBTというワードのとおり,L(レズビアン),G(ゲイ),B(バイセクシュアル),T(トランスジェンダー)であるため,Xジェンダーの認知は依然として低いと考えられる。本書は,日本において初ともいえる,そのXジェンダーを深く掘り下げた本である。

Xジェンダーとは

 Xジェンダーとは何だろうか。本書の定義によると

Xジェンダーとは,性自認*1を表す言葉の一種で,出生時に割り当てられた男性もしくは女性の性別のいずれかに二分された性の自覚を持たず,自己の性別に関し,男女どちらでもない,あるいは男女どちらでもある,さらにはそれすらもどちらでもないといった認識を自己の性に対してもっている人々のことを指す日本独自の呼称です(p.3)

とある。換言すると,Xジェンダーは,出生時に割り当てられた性別とは違った性自認を持ち,それは明確な反対の性別の自覚があったり決めかねて迷っていたりするものではない,という特徴がある性自認といえるだろう(p.26)。

 Xジェンダーにはいくつかの下位のカテゴリが存在する。ただし,本書の中でも念を押しているように,その分類が必ず正しいわけではなく,「Xジェンダーの人々を,無理やり規定の枠に当てはめよう」という意図がないことにご注意いただきたい。あくまでも,これらのカテゴリは,社会に認知させていくためや,自己または他己の理解を助けるためにある。具体的には,現時点ではXジェンダーは5つに分類される。①中性,②両性,③無性,④不定性,⑤その他である。私は初めてこのようなカテゴリがあることを知った。私の中で,Xジェンダーという画一的で漠然としたイメージから,Xジェンダーの中でも多様性があるというイメージへと変化した。そうすると,多様性につきまとう問題であるが,セクシュアリティに頼るのではなく,その人個人の特徴を理解するしかなくなると考えに改めて至る。これは,なんだか,認知的倹約家である人間にとって認知的・心理的な負荷がかかって難しいなあと思う。カテゴリー依存型処理してしまうよね。どうしたらいいのだろうか。

*1:ジェンダー・アイデンティティ。「私は男性/女性である」などの自分の性別に対する認識のこと。