電子的ヒトリゴト

心理学が好きなゲイのブログ。主に読書、独り言、心理学、SOGIなど

異性性と同性性

 私はゲイである。そのせいかわからないが,一般的に相手が男性より女性の方が話しやすい。しかしながら,私は男性であるから,相手は私に話しかけられてどう思っているのだろうと私は常に考える。具体的にいうと,セクハラや痴漢などが念頭にあるため,距離感が近すぎると嫌がられるかなあと心配してしまう。私にしてみれば,そんなつもりは毛頭ないが,一般的にセンシティブな事柄であるから仕方がない。

 ここまでのことをまとめると,私は女性に対して同性性を感じるが,一般的な場では女性に対して異性性を意識した対応をせざるをえない,ということだ。しかし,あるきっかけによりその問題は解消する。それはカミングアウトである。カミングアウトをすることにより,客観的な異性性と同性性(つまり,生物学的や社会的異性性と同性性)よりも主観的な異性性と同性性(つまり,自分が感じる異性性と同性性)が強くなる。それはおそらくカミングアウトによって互いの認識が一致することで生じると推測できる。

 面白いのが,カミングアウト前は女性に対して異性的な対応をし,男性に対して同性的な対応をするが,カミングアウト後は女性に対して同性的な対応をし,男性に対して異性的な対応をすることである。あからさまに態度が変わるということではないが,意識のうえでは確実に変化していると感じられる。たとえば,ボディタッチのしやすさで考えると,カミングアウト前は女性より男性に対しての方がしやすく,カミングアウト後は男性より女性に対しての方がしやすい。

 ただ,もちろん同じゲイでも違う感覚を持っている人もいる。おそらくその人と私の違いはアイデンティティ発達においてどのような世界を生きているかに起因するのだと思う。私は依然として異性愛者と同性愛者の2つの世界を生きている。すなわち,カミングアウトする前は異性愛者でカミングアウトした後は同性愛者なのである。