電子的ヒトリゴト

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人間関係でやる気があがる?

 出典

岡田 涼 (2010). 人との関わりとやる気 伊藤 崇達 (編) 改訂版 やる気を育む心理学 (pp.102-129) 北樹出版

 

内容の解釈

 自律的なやる気を育むために、他者との関係性が大切であると主張されています。

 自律的なやる気における他者との関係性には、主に2つの意味があります。

 1つ目が心理的サポート。

 2つ目が価値の内在化。

 

 前者の心理的サポートは、他者から支えられると感じることで、難しい課題にも挑戦できることを意味しています。たとえば、小さい頃に親と安心な関係が築けているなら、そこを安全基地として活発的な探索行動を行えるのと同じだとしています。すなわち、安心な関係性が築けていることによって、そこを拠点とし、自律的にいろいろなことにチャレンジできるのです。

 後者の価値の内在化は、相手の価値が、その関係性を通じてだんだん自分のものになっていくことを意味しています。たとえば、好きな子が勉強好きで、その子と良い関係性を築いているなら、その子の”勉強好き”という価値が自分の中にだんだんと取り込まれていくということです。その価値が取り込まれる(内在化される)ことによって、自律的なやる気に繋がるのです。

 

 ほかにも、友人との議論がやる気に影響することを示しています。

 友人と議論すると、議論した内容に関するお互いのやる気のズレが小さくなるといいます。

 つまり、勉強について友達と話し合うことで、勉強に関する自分のやる気を変化させることができる可能性があります。

 

感想

 僕は、関係性を介したやる気に興味がある。やる気を高める方略として、関係性を用いるのはとても効果的だと思うからだ。

 読書会を試みているのは、その一環である。

 ただ、やる気を高める方略として、関係性を意図的に作り出そうとするのは、難しい面もある。協力的な人を探さないといけないし、探せたとしても、その人と安心した関係性を築けるかわからないからだ。

 一方で、すでに周囲にそのような人がいる場合は、関係性をやる気のために積極的に利用したほうがよいと思う。

 関係性とやる気は、良い関係性を築いていることを前提とした円環的なものだと思う。その問題に向き合いつつ、関係性を効果的に用いれるようにしたい。

 

やる気を育む心理学

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