電子的独り言

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『レジリエンス 人生の危機を乗り越えるための科学と10の処方箋』

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レジリエンス:人生の危機を乗り越えるための科学と10の処方箋

レジリエンス:人生の危機を乗り越えるための科学と10の処方箋

  • 作者: スティーブン・M・サウスウィック,デニス・S・チャーニー,西大輔,森下博文,森下愛
  • 出版社/メーカー: 岩崎学術出版社
  • 発売日: 2015/10/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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レジリエンスとは

 非常によい本を読みました。タイトルにもあるレジリエンス(resilience)の定義に関して、アメリカ心理学会の定義を引用し、以下のように説明しています。

 レジリエンスとは、「逆境、トラウマ、悲劇、脅威、極度のストレス(家族関係の問題、健康問題、職場や経済的な問題)に直面する中で適応していくプロセス」を意味する。(p.26)

 本書では、レジリエンスを高める方法について、逆境を経験したが乗り越えた人たち(レジリエントな人たち)の経験談を交えながら、その人たちが共通して行っていることを、科学的なエビデンスに基づきながら説明しています。本書では、タイトルにもあるように、レジリエンスを高める方法として特に10の方法を抽出しています。

レジリエンスを高める10の方法

その10の方法に該当する部分について、目次から以下に引用してみます。

①楽観主義であること――現実を見つめ、明るい未来を信じる

②恐怖と向き合う――その生物学的背景と対処法、活用法

③道徳指針をもつ――正義を実践する

④信仰とスピリチュアリティ――罪悪感、赦し、回復

⑤社会的サポートを求める――相互に依存すること

⑥ロールモデルを手本に行動する

⑦トレーニング――健康を保ち身体を鍛える

⑧脳の健康増進――知力と感情調整力を鍛える

⑨認知と感情を柔軟にする

⑩意味、目的を知る

 細かく見ていくと、参考になる話がたくさんでてきますね。たとえば、楽観主義に関しては、非現実的楽観主義ではなく、現実的楽観主義を目指したほうが良く、さらに楽観主義はトレーニングによってある程度、後天的に学習が可能であるとかです。

 耳が痛かったのが、社会的サポートですね(^-^;)社会的サポートは、受け取るだけでなく与えることによっても自身の健康によい影響をもたらすようです*1。さらに、著者らがインタビューを行ったレジリエントな人たちは、社会的サポートをお互いに与え合う関係を作る努力をしているようなのです。僕も意識的に作っていきたいなあと思いました(笑) 

 モデリング(観察して真似ること)に関しては、相変わらず有用だなあと思います。レジリエンスを高める方法としてのモデリングは、レジリエントな人をロールモデルとします。最低限モデリングを意識すれば、そこから上記以外のさまざまなレジリエンスを高める方法を発見できるかもしれませんね。