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電子的ヒトリゴト

心理学部の大学生ブログ

インターネットで一緒に自主ゼミをやりませんか

大学生の日記

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※この記事はトップに表示されます。

 

要約(pdf)

 以下で述べる内容を簡潔にpdfでまとめてみました。自主ゼミを友人と行いたい人は、この文書を渡すと良いと思います。

自主ゼミに関する文書

 

はじめに

 私は以前から自主ゼミをやりたいと考えていました。たとえば以下の記事でその想いを書いています。

  ふたたび、ここで私の想い(動機)を書いていこうと思います。

 私は大学に入ってから勉強が好きになりました。私はこれまで勉強してこなかった劣等感もあり、勉強に励もうとしていました。そして、実際に自律的に勉強して思ったことは、勉強は複数人より1人でした方が効率が良いということです。いままで、私は学校教育の中で一斉授業を受けていたわけですが、勉強は一斉授業のほかに1人で行わないと身につかないと悟ったのです。気づくのが遅すぎました。当時の私は、一斉授業に対して絶対的信頼のような安堵感を持っていたことが、1人で勉強しなかった要因になっていたのだと思います。ただ、もちろん、昔の私が1人で勉強しなかったのは、そのことに気がつかなかった以外の要因もあるように感じます(人間関係に悩んでいた、勉強の意義が感じられなかった、他律的だったなど)。

 いまになってそれに気づいた私は、ますます勉強に励もうと思いました。それと同時に、当然、勉強に励もうとすればするほど1人の時間が増えていきました。そして、1人の時間が増えるにつれ、私はだんだん孤独感に苛まれていきました。勉強は1人で行う方が効率が良いのに、やればやるほど孤独になって辛いというジレンマです。それを打開する勉強形態として、自主ゼミが良いと私は思いました。自主ゼミは、効率性をある程度確保しつつ、複数人と交流できるからです。だから自主ゼミをやりたかったのですが、私にはそんな友人がいませんでした(!)。 そのとき、私は「自主ゼミが簡単にできる枠組みがあれば良いのに」と強く思いました。そのため、インターネットを使って自主ゼミを行うことにします。

  以上のことをシンプルにまとめると、1.勉強は一斉授業より1人で行う方が効率が良いと思っている、2.しかし勉強をすればするほど孤独になるのが辛い、3.そこで、折衷案として自主ゼミがやりたい、4.現実で都合が合う人が中々いないのでインターネットで募集する、ということです。

 

自主ゼミの方法

 まだ手探りな状態でやっているので、不完全な部分は大いにあると思います。実施しながら最適化していきたいです。

 

  1. 自主ゼミをやりたい人同士で2-4人程度のグループを作ります
  2. みんなで本(テーマ)を1冊決めます
  3. 本の範囲に関する分担と、自主ゼミの回数を決めます(大体1-3か月程度)
  4. 自主ゼミの準備として、次に集まるときまでに、次回の範囲までの本の内容を理解し、自分が分担した範囲の内容を教えることができるようにします。自分が教える内容について、ワープロを使ってA4で1枚ぐらいに簡単に骨子のみをまとめられるとよいと思います
  5. 週1回、1時間程度、ビデオ通話(スカイプなど)を使って教え合ったり話し合ったりします
  6. 回数が終わったら解散です

 

 以上のルールで行う際に、前提として自律性を確保するために、そのグループでルールが変更できるなどの自由さを確保します。毎週決まった時間に行う必要性もありません。なるべく成員の意見が尊重されるようなコミュニティが良いと思います。

 また、上記の項目4において、A4で1枚ぐらいに骨子を簡単にまとめる理由は2つあります。1つ目が、あとで見返す材料を作るためです。復習することによって記憶は定着しますから、何らかの材料さえあれば、それを見返すことが勉強になるのです。また、その材料がトリガーとなって、自主ゼミにおいて思考した事柄を想起させることも目的になります。後者の理由の方がウェイトが大きいかもしれません。そのため、何らかの形として残す意味でも骨子を「簡単」にまとめるだけで良いと思います。2つ目が、自分が教える内容に関して依拠するためのアウトラインを作るためです。自分が教える内容の要点を忘れてしまったら、実際に教えるときに時間がかかってしまうので、それを防ぐためにまとめます。

 

自主ゼミの意義

  見やすいように箇条書きで書いていきます。意義は3つあります。

  • 知識が身につく
     私が実施しようとしている自主ゼミでは本1冊を1-3か月かけて学習していくわけですが、あえて言えば本1冊なんて1人で読めば1週間以内に読めると思います。それを考えれば、時間だけ見ると非効率的に見えます。しかし、速読して読んでも内容は本当に身についているでしょうか。心理学では集中学習より分散学習の方が知識が身につくようです (たとえば, 田中・加藤, 2008; 田中・加藤, 2009) 。つまり、同じ時間をかけるのでも、短期的に勉強するより長期的にする方が記憶の定着には良いのです。それに関しては、私も体験的に納得できます。短期的に読んだ本の内容はぼんやりとしか覚えていませんが、長期的に授業などで扱った本の内容は結構覚えていたりします(かけた時間が同じかはわかりませんが)。
     それだけの理由だと1人で少しずつ長い時間をかけて本を読めばいいことになりますが、教えるという行為によっても記憶への定着が促進されます (例えば, Fiorella & Mayer, 2013) 。

 

  • 勉強に対して、やる気が出る可能性がある
     心理学では動機づけ(モチベーション)の理論の1つに自己決定理論というものがあります。その自己決定理論では、基本的心理欲求として、人間の基本的な欲求に有能感、自律性、関係性の3つの欲求を想定しています (Ryan & Deci, 2000) 。この3つの欲求の充足がウェルビーイングなどに繋がるとしています。正確なことは言えませんが、この3つの欲求の充足が自律的動機づけの促進にも大切だといわれています (たとえば, 吉崎, 2016) 。たとえば関係性の充足を促進して動機づけの向上を図る試みをしている論文があります (畑中・久松, 2011) 。それを考慮すると、勉強に向かえば向かうほど孤独になる状況は、関係性の充足が不十分になってしまって、自律的動機づけが促進されない可能性があります(ただ、もちろんそうではない人もたくさんいます)。そこで、自主ゼミという特定のコミュニティを形成して勉強することによって、関係性の充足を促そうというわけです(ついでに自律性も)。ただ、その関係性は、相手が重要な他者ではなくても良いのか、外的に動機づけられている自律的ではない関係性、つまり、自主ゼミのような勉強を目的とした関係性でも良いのか、などはよくわかりません(ごめんなさい)。
     余談になりますが、以前に私は『Studyplus(スタディプラス)』というアプリを使ったことがあります。それは、勉強時間を記録したり、勉強したことをつぶやきとして投稿したりする、勉強のためのSNSアプリでした。自分の投稿にイイネをもらったり、相手の投稿にイイネをしたりできます。それが勉強のモチベーションに繋がるそうで、利用者数が多い印象を受けました。しかしながら、勉強のためにそのアプリを使用することはあまり長く続きませんでした。おそらく、不特定多数のSNSだったがゆえに、関係性が不十分だったのだと思います(あくまでも個人的な推測です)。
     長文になってしまいましたが、簡潔にいうと、1人よりみんなで勉強した方が楽しくてやる気がでるよね!?ということです。私の体験としても、友達と勉強するのは楽しかったです。テスト前に問題を出し合ったり、勉強を教え合ったり、ある事柄について話し合ったりなど。

 

  • ソーシャルスキルを使う機会になる
     相川 (2009) では人間関係におけるスキル (ソーシャルスキル) も運動のように練習次第で上達するとしています。もちろんソーシャルスキルに関する正しい知識を知ることが前提ですが、自主ゼミはソーシャルスキルを練習する機会になると思います。 

 

興味があるテキスト

 インターネットで募集する性質上、私の興味があるテキスト(分野)を提示した方がやりやすいと思いますので、載せておきます。ここに載っていないテキストについては、ご相談ください。気になるテキストをまだ追加していく予定です!

人をひきつける心―対人魅力の社会心理学 (セレクション社会心理学)

人をひきつける心―対人魅力の社会心理学 (セレクション社会心理学)

 

 

チームワークの心理学―よりよい集団づくりをめざして (セレクション社会心理学)

チームワークの心理学―よりよい集団づくりをめざして (セレクション社会心理学)

 

 

人づきあいの技術―ソーシャルスキルの心理学 (セレクション社会心理学)

人づきあいの技術―ソーシャルスキルの心理学 (セレクション社会心理学)

 

 

ステレオタイプの社会心理学―偏見の解消に向けて (セレクション社会心理学)

ステレオタイプの社会心理学―偏見の解消に向けて (セレクション社会心理学)

 

 

怒りの心理学―怒りとうまくつきあうための理論と方法

怒りの心理学―怒りとうまくつきあうための理論と方法

 

 

経営とワークライフに生かそう!産業・組織心理学 (有斐閣アルマ)

経営とワークライフに生かそう!産業・組織心理学 (有斐閣アルマ)

 

 

おわりに

 とりあえずこの記事はトップに公開しておきます。

 ちなみに私は基本的に初学者です。また、現実で自主ゼミが行えない時点でわかると思いますが、私はシャイなのです(!)(最近になって徐々に人と会話を積極的にするようにしています)。いきなりは始められないので、興味がある人はこんな私でもよければとりあえずコメントやツイッターで声をかけてください(こんな長文を読んでくださっている方は少ないと思います)。

 また、このような気軽に自主ゼミができる枠組みをサイトとして作れたらいいなと思っています。勉強を、孤独が随伴するものから(私の頭の中だけかもしれませんが)、開かれたものにしていきたいです。

 

引用文献

相川 充 (2009). 新版 人づきあいの技術――ソーシャルスキルの心理学―― サイエンス社

Fiorella, L. & Mayer, R. E. (2013). The relative benefits of learning by teaching and teaching expectancy. Contemporary Educational Psychology, 38, 281-288.

畑中 貴弘・久松 潤之 (2011). 自己決定理論における関係性への欲求に着目した授業支援システムの提案と評価 電子情報通信学会技術研究報告, 110, 73-78.

Ryan, R. M. & Deci, E. L. (2000). Self-determination theory and the facilitation of intrinsic motivation, social development, and well-being. American Psychologist, 55, 68-78.

田中 孝治・加藤 隆 (2008). 学習方略としての分散効果の有効利用 日本認知科学会大会発表論文集, 25, 292-297.

田中 孝治・加藤 隆 (2009). 新たな知識の習得における分散効果の頑健性 認知心理学研究, 7, 39-47.

吉崎 聡子 (2016). 自律的動機づけに関する有機的統合理論と基本的心理的欲求理論の統合的検証 弘前大学大学院地域社会研究科博士論文