電子的独り言

ゲイのブログ。主に読書、心理学、セクシュアリティ、雑記など

兄にカミングアウトした

 短期間にカミングアウトの話を複数書くのはしつこいかなと思ったのだが、日記として記録しておく。

 

 *

 

 さきほど兄にカミングアウトをした。

 

 LINEでメッセージでカミングアウトしてもよかったのだが、あえて困難な方に立ち向かいたいと思い、対面で言うことにした。

 リビングで兄がテレビを1人で見ていたときを狙い、僕は兄と同じ空間に移動した。

 「話したいことがあるんだけどさ」と僕は言った。

 「え?w なに? 相談?」と兄は言った。

 僕は「まあそんな感じ」とぼそっと言い、「カミングアウトをしたら変だと思われるのではないか、という考えがある、ことを僕は認識している」と心の中で唱え、ACTの技法である脱フュージョンをし始めた。脱フュージョンは、思考を思考として捉える技法だ。思考から見るのではなく、思考を見ることを可能にする。つまり、思考から現実を見るのではなく、思考と距離を少しとり、思考それ自体を見ることによって、思考に振り回されないようにすることを意図している。

 カミングアウトをする前は、「僕はゲイだ」っていうだけだし、なんてことないね、と思っていたのだが、いざ言うときになると、不安で鼓動が高まり、言葉が出にくくなる。だめだ、脱フュージョンは効果がない!と思いつつ、脱フュージョンに頼りまくり、一定の時間が経過した(不安をなくすために脱フュージョンをするのは誤用だと思います)。

 すると、「そんなに考えなくてもいいよ。簡単に、簡潔に言って?」と兄に催促された。

 どこまでいってもダメだ、この不安はなくならないと僕は諦めながら受容し、不安とともに高いところからジャンプする気持ちで、言った。「僕ね、ゲイなの」。

  「あ~そうなの!」と個性的でイイネみたいな少し喜んだ顔で兄は言った。「え、これテレビとかでみる、カミングアウトってやつ?w」と兄は続けて言った。

 「そうだね」と僕は肯定した。

 

 *

 

 その後のやり取りは省きますが、結果的には拒絶されることはありませんでした。

 以前、兄は、僕に対して「オネエ?」と聞いてきたり、ゲイに対する否定的な発言が少しあったりしたのですが、今回は意外と結構肯定的でした。心理学的にはゲイに対して、男性より女性の方が受容的ということが研究で分かっているのですが、直感的にも男性に対しての方が結果がどうあれ、カミングアウトのしにくさを感じますね。

 あと、思ったのが、身内に1人でも受け容れてくれている人がいると強いと感じました。たとえば、兄にカミングアウトした後に、「この話は、母にもしてある」と言うことで、こっちも安心するし、相手も安心するように思います。

 兄は、人の目を気にし過ぎないで、一度きりの人生楽しんだほうがいいよという素晴らしい言葉をかけてくれました。まさに、この言葉が、心理学的に僕の関心のあるテーマだったので、どのようにしてそのような考えが形成されたのかについて聞いてみたところ、大学生のときに行った海外への旅が大きいと言ってました。海外に行くと、日本が相対的に思えて、日本における常識的なことに自動的に縛られたくないという思いが強くなったそうです。

 旅、いいですね。

 

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